先月の中旬、初めて一泊の<鳥旅>を経験しました。
狙いは、塒(ねぐら)入りする猛禽類を撮影することです。午後3時以降から姿を見せるため、撮影後帰宅するのも大変だと思い、近くに一泊することにしました。
翌日はそのまま帰るのも惜しいので、千葉方面に足を延ばし、この季節でしか見ることの出来ない鳥を観察しました。
茨城県稲敷市
茨城県では有名な探鳥地です。広大な田園地帯が広がり、数多くのシギ・チドリや猛禽類が訪れます。
本新(もとしん)地区
稲敷市の玄関口にある広々とした田園地帯です。
最初に出会ったのは、お馴染みツグミくんです。
干上がった田んぼ沿いを歩いていると、タゲリの群れと遭遇しました。15羽程度の集団がのんびりと食事中でした。ただし、とても臆病で人の気配を感じるとすぐ飛んでしまいます。
上空を見ると、トビのそばをノスリが旋回していました。さすが猛禽類が身近に暮らしている地域ですね!
稲波干拓地
ここは<国の天然記念物>であるオオヒシクイの越冬地として有名な場所です。
- ガンの仲間であるオオヒシクイは冬鳥としてサハリンや千島列島方面からやって来ます。
- 全長は89~98㎝、翼を広げると1.8~2mもあります。
- 今季は昨年11/3に初飛来を確認し、ピークで132羽を確認しました。そして今年2/25に全羽北帰したそうです。
- 地元保護団体「稲敷雁の郷友の会」の方の話によりますと、約30年前頃から姿を見せ始めたそうで、日本の越冬地としては最も西に位置するそうです。友の会の方の保護活動には本当に頭が下がります。
観察小屋から約200m離れた二番穂田で餌食していましたので、証拠写真になってしまいました。
観察を終え車に乗り込もうとした時、田んぼの方を見ると、約10m先に一羽のタゲリが佇み、徐々に此方へ歩み出てきました。
浮島湿原
約90haのカヤの湿原で、とても有名な野鳥探鳥地です。四季折々に小鳥やシギ・チドリを観察することができ、冬場はチュウヒ・ハイイロチュウヒ ・コチョウゲンボウなどの猛禽類の夕方の塒入りを観察出来ます。
観察小屋へ向け散策している途中で、オオジュリンが群れで飛び回っていました。
☟首回りが黒くなっているので、オオジュリン・オスだと思います。
ホオジロ・オスは警戒感があまり無かったようです。
突然上空をミサゴが飛び去りました。ボケボケの証拠写真ですが、しっかりと魚を捉えていることは確認出来ました。
午後四時過ぎにようやく塒入りするチュウヒ・若(頭が白い)を見つけることが出来ました。それにしても遠く、かつ夕暮れで暗いため、満足のいく撮影は出来ませんでした。
甘田干拓地
翌朝、探鳥地として有名な別の干拓地を車でひと回りしました。道路沿いの杭にノスリが佇んでいましたが、カメラを向けるとすぐ飛び立ちました。
千葉県東庄町「八丁堰」
ここの溜池は「東庄県民の森」に隣接し、カモや白鳥の飛来地として有名です。
「東庄県民に森」へ到着寸前の田んぼで、まさかのチュウヒ・メス(腰が白い)と遭遇することが出来て、思いがけないお土産を頂いたような喜びでした。
「八丁堰」では、コハクチョウの群れと出会うことが出来ました。
絵になりますね! もう今頃は北帰りしたのでしょうか……。
最後に
初めての遠征で、慣れてないせいか探鳥スポットが解らず、満足の行く写真は余り撮れませんでした。
しかし「稲敷市の探鳥スポット」はたくさんあることが分かりましたので、再度観察にチャレンジしたいと思います。
それにしても、このブログ記事を書きながら、あらためて<鳥旅>の面白さを思い出し、心浮き立つ感じがします。