カワセミのまなざし

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清流の中に濁りを見つけ出す

トランプ大統領の黒幕は、何と【ダースベイダー】だった⁈ <現在までの軌跡>

・記事最新更新日  2017/5/27

【ダースベイダー】とは、政策を実行するために開発したAIロボットのことでしょうか?

 

正解は違います。

スティーブン・バノン氏」のことです。

帝国(米国)の皇帝(大統領)に仕えるダースベイダーに自身を例え、割り切っているそうです。

 

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バノン氏は、トランプ政権で注目を集める4人の「側近」の一人で、’’首席戦略官・上級顧問’’として、大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏(娘婿)と共に、トランプ氏に最も信頼されている人物です。

 

 では、バノン氏とはどういう人物でしょうか?

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白人至上主義者、極右の国粋主義者、人種差別主義者、女性蔑視派、外国人嫌い、反ユダヤ主義者 と評され「危険すぎる差別主義者」との印象が強いですね。

 

皆さん、トランプ大統領の発言や施策に大きな違和感を感じませんか?

今迄、米国は、世界の秩序を守る番人として確固たる地位を保って来ました。大統領が交代してもその役割は変わりませんでした。成熟し洗練された「民主主義」が根付いているからですね。

でも、今回は違う気がして心配でなりません。

この大きな違和感は、要するに、バノン氏の存在のためだと思います。

 

そんな危険人物がなぜここまで上り詰めることが出来たのでしょうか?

その理由は、変化に富んだ経歴の蓄積にあります。

スティーブン・バノン氏は1953年、バージニア州ノーフォーク生まれの62歳です。

高校卒業後、4年間海軍で鍛え上げ、その間にペンタゴンの海軍指揮官の特別補佐に就きました。

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また、海軍に入隊している間にジョージタウン大で国防学を学びました。

1980年代前半になりますと、ウォール街の華やかさに心惹かれ、ハーバード大でMBAを取得

卒業後「ゴールドマン・サックス」に入社し企業買収等の業務を手掛けました。

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その後、同僚とTV・映画会社等メディア企業買収を得意とする投資会社を立ち上げ、その後の蓄財のきっかけとしました。

そして大きな転換点となるブライトバート氏との邂逅を果たすことになります。

ブライトバート氏は「アンチ知性派、右寄りのポピュリスト、アンチ・エスタブリッシュメント(反主流派)」として名を馳せていました。

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その考え方に共感したバノン氏が二人で「ブライトバート・ニュース」を創業し、極右の読者にとってカルト的なメディアに膨らんでいく事になります。

 

そして、ここからが最大のキーポイント。

大統領戦を準備していたトランプ氏はバノン氏の主義・主張が目に留まり、自身の掲げる「愛国主義」と共鳴し、何と選挙戦の最高責任者に抜擢します。

そして「ブライトバート・ニュース社」は、選挙中の「プロパガンダ・メディア」として選挙民の心を掴んで行きました。

「メキシコとの国境に壁」「イスラム教徒の入国拒否」等の極右的スローガンを打ち出し、白人中間層の不満や怒りを利用する選挙手法はバノン氏の戦略でした。

そして、大方の予想を裏切り、トランプ氏は第45代米国大統領に就任することになったのは周知の事実です。

要するに、バノン氏がトランプ氏を大統領にしてあげたのです。だからバノン氏はここまで上り詰めたのです。簡単でしょう。

 

 バノン氏の現在、そしてこれから

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 議会の承認が不要な’’首席戦略官・上級顧問’’として力を持ち、政策を左右する存在になってしまいました。

難民やイスラム圏の市民の入国制限は、関係省庁との協議をほとんど行わず、大統領令をまとめました。正に力技(チカラワザ)ですね。

さらに、国防の中枢、国家安全保障会議NSC)の常任メンバーに加わる一方、情報機関を統括する国家情報長官と米軍制服組トップの統合参謀本部議長は非常任メンバーに格下げされました。

ホワイトハウスNSCのほぼ全ての文章の承認権限を主張し、書き直しを命じることもあるそうです

バノン氏を「影の大統領」と名指しで批判するメディアも現れています。’’もう我慢も限界だ’’と声を荒げる関係者も少なからず出てきています。

今後、国家安全保障に絡む決定が政治的に利用されるリスクがあります。

その事が偏屈なナショナリズムと結び付くことほど恐ろしいことはありません。

これからも、バノン氏の一挙手一投足を注視していく必要がありますね。

 

ワシントンで日米首脳会議が開催されました。(2017/2/10

 

注目された参加メンバーは次の通りです。

(米国側)

  • ペンス副大統領
  • プリーバス大統領首席補佐官
  • バノン首席戦略官・上級顧問
  • クシュナー上級顧問
  • フリン大統領補佐官(国家安全保障担当)

(日本側)

この首脳会議でも、トランプ氏の政策に強い影響力を持つとされるバノン氏の存在感が際立っていたようです。

これからもバノン氏の暗躍が気になります

 

2月23日、バノン氏は初めて表舞台で発言しました。(2017/2/24)

 

環太平洋経済連携協定(TPP)からの撤退を「近代米国史上極めて重要」としたほか、移民政策での強硬策を主張しました。メディアへの敵意もあらわにし、同氏の主張がトランプ政権の方針に大きく影響を与えている実態が浮き彫りになったようです。

23日にワシントン近郊であった「保守政治活動会議(CPAC)」に、首席補佐官のラインス・プリーバス氏と登壇。バノン氏はトランプ政権誕生1カ月の功績として「近代米国史上、最も重要な行動の一つは、TPPからの即時撤退だ。それは我々の主権を取り戻すことだ」と主張しました。

 やはり、この人の発言には力があります。今後も要注意ですね。

 

バノン氏更迭か⁉ 国家安全保障会議から外されました。(2017/4/7) 

(写真左: マクマスター氏)f:id:Hatabou:20170407122451j:image

ホワイトハウスで安全保障分野での主導権争いが顕在化しました。

今回の人事異動

トランプ米大統領の最側近、バノン首席戦略官・上級顧問国家安全保障会議(NSC)の常任委員から外された一方、常任から外れていた情報機関を統括する国家情報長官や米軍制服組トップの統合参謀本部議長がNSCに復帰しました。

人事異動の首謀者

駐米ロシア大使との接触問題などを巡り更迭されたフリン氏の後任として就任した、軍人出身のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)の進言によってこの人事は実現しました。

人事異動の背景

トランプ氏は就任直後に、安全保障政策をつかさどるNSCから情報機関・軍のトップを外す極めて異例な人事を断行していたことがあります。

今後のNSCの運営

今後のトランプ政権の安全保障政策は、素人の介入を避け、経験豊富な実務家が軸になり、トランプ政権の安全保障政策の立案・遂行を担うことになります。

バノン氏の考え

今回の人事について、バノン氏は米メディアに「マクマスター氏がNSCを適切な役割に戻した」と説明し、内紛との見方を否定しました。

バノン氏トランプ氏支持者の関心が高い内政問題に注力する見通しです。

バノン氏の今後

バノン氏は大統領選で選対会長を務めた当選の立役者です。

バノン氏の忠誠心は依然として高く、トランプ氏が重用する構図は変わらないとみられます。

クシュナー大統領上級顧問との力関係

バノン氏をNSCから外すことをトランプ氏が認めたのは長女の夫、クシュナー大統領上級顧問の影響があったとの説があります

米政治紙ポリティコによると、クシュナー氏はバノン氏が「大統領(の評価)を傷つけている」と不満を漏らしているとのことです。

クシュナー氏との対立が深まれば、ホワイトハウスでバノン氏は孤立します。

ダンフォード統合参謀本部議長はクシュナー氏のイラク視察に同行するなど、軍出身者はクシュナー氏の取り込みに動いています。

ホワイトハウス勢力争いは今後クシュナー氏との距離が軸になりそうです。 

 

 バノン氏の立ち位置が、ここに来て微妙になって来ましたね。

 

今後のバノン氏処遇について~ある見解~ (2017/4/19) 

 

日経新聞のオピニオン欄にファイナンシャル・タイムズ「エドワード・ルース氏」の見解が掲載されましたので紹介します。

その論旨は

  • バノン氏がNSCの常任委員から外され、民主党共和党タカ派はトランプ氏の攻撃を褒め称え、新しいトランプ時代の幕開けと多くの人が考えている。
  • クシュナー上級顧問は義父のトランプ氏と同様、人脈形成の才はあるが、世界観がない。マティス国防長官は鋭敏な軍事的頭脳の持主だが、戦場の知性は戦略とは違う。クシュナー氏と組んでバノン氏を脇へ追いやったマクマスター大統領補佐官にも同じ事が言える。ティラーソン国務長官は手腕が未知数だ。
  • 一方、バノン氏は政権唯一、戦略的な頭脳に近いものを持っている。彼は考え方がぶれない。トランプ氏にはバノン氏が必要なのだ。

以上

 

長期的なヴィジョンには戦略が必要になります。短期的な成果に囚われず、国民にとって、さらには世界にとって必要なものは何か?

そのような戦略を立てられる人物は、果たしてバノン氏以外にいるのでしょうか?

 

バノン氏・クシュナー氏の力関係が引き起こす政権運営への影響について再考(2017/5/9)

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最近、バノン氏の手腕が活かされた数少ない場面

4月29日夕、大統領就任から100日の節目を迎えたトランプ大統領は、東部ペンシルベニア州ハリスバーグの建築用具の生産ラインが並ぶ工場で、「『メード・イン・USA』がどんどん戻ってくるぞ。雇用や富、夢をかつてないほど取り戻すんだ」と熱弁を振るい、この場で全ての通商協定の見直しを視野に点検する大統領令にサインしました。

そして、トランプの傍らには大統領首席戦略官・上級顧問のスティーブン・バノン氏がいました。

「ラストベルト(さびついた工業地帯)」と呼ばれる同州で、共和党は昨秋の大統領選を28年ぶりに制したのです。

経済的に追い詰められた白人層の怒りというトランプ勝利の原点を確かめる100日目の演出は、実はその立役者であるバノンが仕切ったのでした。

現在のバノン氏の立ち位置が分かる4つの事実

  • ホワイトハウス内の景色と空気は異なります。大統領執務室から書斎を挟み西に数メートル。トランプに最も近い場所に部屋を陣取るのは長女イバンカの夫で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏です。バノン氏のオフィスは、さらにその奥の西隣にあるのです
  • トランプを支える最側近と目された2人は、4月6、7両日にあった初の米中首脳会談で深い溝を隠しようがなくなりました。クシュナー氏は対中強硬派のバノン氏を差し置き、駐米中国大使の崔天凱(64)との調整を重ねて対中協調路線のレールを敷きました。幻に終わったものの、共同声明の文案をやり取りするまでの関係を築いたのです。フロリダ州のトランプの別荘での夕食会で、バノンが座ったのは末席でした。
  • 「君にしか中東に平和をもたらすことはできない」。トランプは歴代大統領が取り組んできた難題である中東和平交渉もユダヤ系米国人のクシュナー氏に委ねています。「陰の国務長官」。米メディアはクシュナーをこう呼び始めました。
  • 「トランプは常に勝ち続けている人間が好みなんだ」。ある政権幹部は解説します。イスラム圏からの入国制限令で失態を演じたバノンに対し、クシュナーに目立った失点はまだありません。

両者の確執

父親民主党に多額の献金をしたことがあるクシュナー氏は自身も根がリベラルで、バノン氏を「ナショナリスト」と呼んでいますバノン氏は嫌悪感を込めて「ニューヨーカー」とクシュナー氏の陰口をたたいています。ニューヨークのビジネス界で成功し、現実主義で妥協もいとわない手法が姑息(こそく)と映るようです。

 

二人の側近の権力闘争は、トランプ政権混乱の大きな火種であり、ひょっとすると命取りになるかもしれませんね。

トランプ大統領の手腕が問われています。

 

バノン氏に失地回復のチャンス到来か⁉(2017/5/27) 

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2016年のアメリカ大統領選をめぐるトランプ陣営とロシアの関係についての捜査に注目が集まる中、ワシントン・ポスト紙が5月26日、ドラルド・トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問が、政権発足前の2016年に、ロシア施設を使った極秘の通信ルートの開設をロシア大使に提案していたと報じました。

同紙やニューヨーク・タイムズ紙によると、クシュナー氏は2016年12月初旬、キスリャク駐米大使とニューヨークのトランプタワーで面会し、盗聴の心配のない通信ルートの開設を提案。アメリカ国内にあるロシア大使館などの外交施設を使い、ロシア政府と機密性の高い情報交換ができるよう求めました。

この提案の場には、後にトランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障担当)に就任し、わずか24日で辞任したマイケル・フリン氏も同席していました。通信ルートはロシア軍の高官とシリア情勢などを協議する目的とされていましたが、結果として設置されることはありませんでした。

ホワイトハウスはコメントを控え、ロシア大使館にコメントを求めましたが回答はなかったということです。

アメリカ連邦捜査局(FBI)は、大統領選におけるトランプ陣営とロシアの共謀の有無について捜査しており、クシュナー氏の動向が疑惑解明の焦点となる可能性も出てきたました。

 

このことが事実なら、クシュナー大統領上級顧問の政治生命が奪われる可能性が高く、相対的にバノン氏の存在価値が高まると容易に想像できます。

またまた、面白くなって来ましたね。

 

hatabou.hatenablog.com

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