(霞ケ浦上空を滑空するミサゴ)
猛禽類が居なくなる前に、稲敷市へ久しぶりに遠征しました。今回もいろんな楽しい出会いがありました。
本新地区
探鳥地区の玄関口にあたるこの地区は蓮田が広がり、シギ・チドリを中心に野鳥たちが集まります。
蓮田を覗くと 、冬鳥タゲリ(チドリ科)が数羽畔道で日向ぼっこしていました。陽にあたり少し羽色に彩りが増していました。
冬鳥の定番ツグミもその存在感を主張しているかの様に、胸を張っていました。
浮島湿原
ここは関東唯一の「90㏊あるカヤの湿原」で、春から夏にかけてオオッセカ・コジュリン・コヨシキリなどの貴重な野鳥が登場します。一方、冬場はハイイロチュウヒなどの猛禽類が姿を見せます。
お昼前に到着しましたので、観察舎近くの駐車場で昼食を取り、カヤ原を散策しました。すると、まず登場したのは色鮮やかな留鳥ホオジロ・オスでした。
第2観察舎の到着すると、目下にオオジュリン(ここでは冬鳥)の姿を確認することが出来ました。( ロシア極東部、サハリン、カムチャツカ等から渡って来ます)
☟茎を割り、カイガラムシを探している様子です。
☟たまたま飛翔シーンを捉えることが出来ました。
観察舎から戻ってくる途中で、冬鳥ジョウビタキ・メスを発見しました。
駐車場脇の小枝では留鳥モズ・オスが大人しくしていましたね。
蓮田街道沿い
浮島湿原での観察をいったん終了し、いわゆる「蓮田街道」を通っていると、休耕田で再びタゲリの集団に遭遇しました。
その後、あちこちの蓮田を注意深く観察していると、旅鳥タカブシギの群れを見つけることが出来ました。ここで越冬しているようです。
☟水面の彩りを背景に美しい立ち姿です。
西の洲
ここも浮島湿原とともに、多くのシギ・チドリや猛禽類を観察することが出来ます。
蓮田を覗くと、まず越冬している旅鳥ツルシギ を見つけました。下嘴のみの基部が赤色であることがアカアシシギとの判別ポイントです。
ツルシギのすぐ傍には、越冬中の旅鳥オオハシシギが 居ました。オオハシシギは渡来数が少ない貴重なシギのようです。
☟仲良く二羽で食餌していました。
近くの蓮田では越冬中の旅鳥セイタカシギ(幼鳥)が1羽寂しく採餌しているようでした。
西の洲を移動していると、道路沿いの手すりに留まっているノスリを発見しましたが、飛ばれました。さらに干拓地を車中から見渡していると、目の前(約1m目線の高さ)をハイイロチュウヒ・メスが、撮影する間も無く、さっと飛び去りました。残念でしたね。
甘田干拓地
午後2時ころに、この地域を巡回し猛禽類の登場を待ちましたが、トビのみ確認出来ました。
この地区を離れようとした時、タゲリと三度目の再会となりました。
浮島湿原
午後3時を過ぎ、予定通りここに戻ってきて、駐車場そばに三脚を立て、猛禽類の登場を待ちました。
午後4時を回った頃からチュウヒが湿原奥の霞ケ浦付近に少しづつ現れ始めました。それから約30分ほど経過したでしょうか。目的のハイイロチュウヒ・メスが登場してくれました。しかし、それでも約70mほど離れているため、満足に行く撮影とは行きませんでした。
夕闇が近く、iso感度も高く、ぶれぶれで画像はとても粗いですね。
そして、撮影も終盤になる頃、あまり期待していなかったハイイロチュウヒ・オスを発見しました。でも、200mほど離れていたため、証拠写真程度の内容でした。しかし、想定外で、なんだかちょっとだけ得した気がしました。
かなりシャープネスを落とし、 すこしだけザラツキを抑えました。
残念ですが、やはり証拠写真ですね。
最後に
今回は目的の越冬シギ・チドリやハイイロチュウヒを観察出来ましたので、個人的には満足です。
猛禽類を見つけると、他の野鳥とは違った感慨を持ちます。ちょっとした神々しさを感じるのは私だけでしょうか?
さらに探鳥の旅は続きます。